vol. 135
時代とわたし

borichan婆星DJ:北原みのり

ラブピースクラブのテラスに毎日のように訪れる、猫。名付けて、ボリ。東京大学の森の中で暮らしているようです。この数ヶ月お腹が大きかったのですが、ある日、よれよれになってやってきたボリのお腹がスッキリしていて、かわりに乳房がはっきりとみえました。赤ちゃんを産んだようです。どこでどんな風に産んだのか。分かりません。ただ、赤ちゃんを産み終わった後は、とてもスッキリした模様。以前よりとても元気になって、毎日のようにラブピースクラブに訪れて、私たちの仕事を窓の外から見ています。赤ちゃんの世話は・・・いいのか?

[OPENING]

★バターがない。噂には聞いていたけれど、現実のものになるとは・・・。いつも行くスーパーの棚から、バターが消えました。あるのは、帝国ホテルがつくっているというもの1000円のバターと、ヨーロッパ直輸入の2000円台のバター。バターブレンド、とかいう商品もあるのですが、これは、なに? バター? それともマーガリン? こんな風に「モノがなくなる」ということを体験したことのない者として、ちょっとしたパニックに陥りました。いったい、「今の時代」は、どんな時代、なのでしょう? 100年後、この2000年代初頭の日本はどんな「時代」として描かれるのでしょう。

[女性差別、今の時代は?]

★20年前と今、いったい何が変わったの? 先日読んだ故・遠藤周作氏の新装版「男感覚 女感覚の知り方」という本。おどろきました。1986年に出版された本なのですが、目の醒めるような「女性差別発言」のオンパレード。内容以前に、その発言に目をみはりつづけてしまい・・・。「女は論理的じゃない」とか「女は抑制がきかない」とか。いやー、今時、こういうストレートな性差別表現きかないから驚いちゃったよ。しかし、なぜ、今更、新装版? この20年、変わったことと、変わらなかったことについて考えます。

[コブがついた幾島はどこに?]

★すみません、ものすごくしつこいですが、篤姫のこと。先日、篤姫について話しましたが、一つ、大切なことを忘れていました。篤姫の老女役(テレビでは松坂慶子さん)の幾島。宮尾登美子さんの原作には、この幾島には、「コブ」があるんです。ものすごく大きなコブが、額に!!! その異形ぶりは、幾島のアイデンティティの核ともなっているものなに。なぜ・・・あのコブをなくしたのか? もし、テレビドラマの幾島にも、「コブ」をつけていたら、これは、日本のドラマ史に残る、本当の意味での「女の物語」になったのではないか、というような気持ちになるのです・・・・。

[ENDING]

★篤姫が生きた時代をみながら、「時代と共に生きる」ということについて考えさせられます。いつの時代も、女が「仕事をし続ける」ということで抱える、葛藤はどこか似ているのかもしれない。

番組中に出てきたもの

■「男感覚 女感覚の知り方」■

■「男感覚 女感覚の知り方」■

内容とか思想とかそういうこと以前に、女性に対する「性差別発言」のあからさまに時代を感じる一冊。昭和の匂いとは、こういうものだったのか・・・。

 

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