vol. 139
「男」の暴力

婆星DJ:北原みのり

*:6月21日更新分の婆星は、6月23日月曜日に更新します。遅くなり、申し訳ありません。テーマは「男の暴力パート2」。ご意見、ご感想、引き続きお待ちしてます!(北原みのり)

婆星の収録、いつも1時間程度なのですが、今日はなぜか3時間もかかりました。最初は、暴力、というキーワードで話していましたが、なかなか言葉が出てこず、大きすぎ、哀しすぎ、難しすぎました。試しに「男の暴力」と限定して話す内容を整理したところ・・・。スーと言葉がでてきました。暴力、というと曖昧過ぎるのかもしれない。女と女の間にも暴力はあるし。親子の間にも暴力的な関係はあるでしょう。ここは暴力を厳密に分類し、社会問題としての「男の暴力」をもっと考えたい、という気持ちです。国家の暴力と同じくらいの、大変な問題として、男の暴力の根絶を目指さなければ! の思い。

[OPENING]

★6月8日秋葉原でおきた事件。先週の日曜日、たまたまテレビをつけたら、秋葉原で事件が起きたらしい、という第一報が入ってきたところでした。その後、犯人の男を「暴力団関係である」という報道がすぐに流されました。結局は誤報だったわけですが、薄い色のサングラス、白いスーツ姿というので「暴力団風」と思った人がそう報道してしまったのでしょうか。事件直後の報道、生々しくアヤフヤで不気味な気分いっぱいの日曜日でした。あれから一週間。いろいろなことが明らかになっていますが・・・。皆さんはこの事件をどのようにみていますか? 何を、感じていますか?

[男の被害妄想]

★秋葉原で殺人を犯した男は、しきりにもてない自分、負け犬の自分、と自嘲する内容の文章をケータイのサイトに書き込んでいました。この男には、誰かに大切にされ、自分を大切に思う、という体験が欠けていたのかもしれません。社会に、他人に、「あなたは大切である」という思いを与えられない男たちが、引き起こす種類の暴力、というのがあるように思います。中学時代の暴力教師のことを思い出して話しました。

[男が求める自分の信者]

★数年前、セックスを拒否した私に大声を出し、突き飛ばした男がいました。その男は、自分もDV家庭で育ち、アダルトチルドレンであったことを告白し、私に赦しを請いました。さて、私はどうするべきだったのでしょう。男が求める、「自分の傷を女と共にいやしてほしい」という思い。男の病を、女は理解し、治す手伝いをしなくてはいけない? それが「愛」?

[ENDING]

★男の暴力。国民保険制度の問題と、格差社会の問題と、バター不足や、ガソリン急騰と同レベルで、同じくらいの緊急さで解決してほしい。敢えていうけれど、この世界は「男」の暴力に溢れている。これは、見過ごすことができない、信じがたいほどの大きな「国家の問題」。

番組中に出てきたもの

■宅間守■

2001年、大阪の小学校で子どもを8人殺した。その後の裁判でも、死刑を自ら望むような発言をし、さらに反省どころか社会への逆恨みの言葉を吐き続けていた。2003年に死刑執行。

 

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