vol. 149
エイジハラスメント

婆星DJ:北原みのり

[OPENING]

<ご案内>9月7日の婆星はお休みです。来週は、150回記念。婆星にメールをお待ちしてます!

★内舘牧子さんの最新書き下ろし小説「エイジハラスメント」。ビックリしましたー。地の底から噴出するほとばしる女嫌いの雌叫び全開!!! 読んでいて気分が悪くなるセリフの応酬。それにも関わらず、なぜか女に対する愛情のようなものを感じさせる・・・。作者の引き裂かれた女ブリを味わうにはもってこいのテキストのように思いました。今日はエイジハラスメント、というものについて考えてゆきます!

[年をとること。若くなくなること。]

★「私の目をみて」という本を読んだ時に、「高齢の女」になった時に全く違う世界が訪れること・・・に恐怖を感じました。まさに、私の知らない差別、でも確実にやってくる差別、を先に味わってしまったような苦しさを味わいました。しかし・・・内舘牧子さんの「エイジハラスメント」を読むと、「高齢になること」が怖いのではなく、「若い女ではない」ことを受け入れることの難しさを女自身が抱え、さらに「若くない」ということだけでの差別、というのが日本の社会にはあちらこちら隅々に残っているのだな、というような気になります。「年をとる」ということと、「若い女ではいなくなる」ということには、何か距離がありそうです。そんなことを考えながら話していたのだけれど、後で聞きなおすと、何を言いたいのか自分でもよくわからないオシャベリになってしまっています。「若くなくなる自分」と「今の自分」と「若かった自分」のバランスが取れないと、なんだか大変な感じになっちゃって、「オバサン差別=エイジハラスメント」をする女になるのでしょうか・・・とかぐちゃぐちゃ思いなやみながらも、私自身、たるんだお腹がイヤだ! と悲鳴をあげて今更ながらに、エクササイズDVDでも購入しようかと思っているこの頃ですが。エイジハラスメント。みなさんには、実感、ありますか? みなさんのエイジハラスメント体験、お待ちしてます!

[Ending]

★エイジハラスメントは、男性にも適用されるのか? ・・・ない、と思います。エイジハラスメントって、そのまま「女性差別」というルビをふってもいいんじゃないかと。特に、この国、ニッポンでは。★

番組中に出てきたもの

■私の目をみて■

バーバラ・マクドナルドが書いた「私の目を見て」という本のことをしゃべりました。アメリカ人のレズビアン女性が描く、「高齢者女性」への眼差しについて。・・・強い衝撃を受けた一冊でした。

 

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